モンスター  百田尚樹

モンスター

モンスター

あらすじ
町中の男を虜にする絶世の美女・未帆。彼女の顔は、かつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ呼ばわりされ、友達もできない悲惨な日々。そして思い悩んだ末、ある事件を起こしてしまう。追われるように移り住んだ「美女の街」東京。そこで整形手術に目覚めた未帆は、手術を繰り返して完璧な美人に変身を遂げる。そのとき、甦ってきたのは、かつて自分を虐げた町に住むひとりの男に対する、狂おしいまでの情念だった──。

美女と醜い女とでは、世間の風当たりは180度違う。人は見た目だけで人間をここまで差別する。
人生は一度きりで、ひとつの顔しか体験できない。 もしタレントのような顔立ちだったら…街を歩いていて、どんな風に見られるのだろうか。 一度体験してみたいと思っていた。 
整形に関しての小説は他にも読んだことがあるが、美しい女を前に、男はどんな風に振る舞うのか、これほど具体的に細かく書かれたものは少ないのでは。そのあたりが一番読みたかったのでとてもおもしろかった。

私は醜く生まれたばかりに決して幸せにはなれないのだ。 (中略) 自分の人生は最悪だと思った。人生というものが二回も三回もあるなら、一度目はこれでも我慢する。でも人生は一度きりなのだ。たった一回きりの人生がこれでは、あんまりだ。115ページ

日本人は目頭のところに、こんな風に縦に襞(ひだ)ができる。これを蒙古襞(もうこひだ)というのですが、アジア人特有の目です。欧米人には蒙古襞がないから、目頭にあるピンク色の結膜が見えています。 140ページ


蒙古襞(もうこひだ)という言葉を初めて知った。ふーん。だから欧米人の目はクッキリしてるんだ。「目頭切開」はこの蒙古襞を切るのね。

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